魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
「ユーリーアちゃんっ☆」
夕食の皿を片付け終えた私が、リビングに戻って立ち尽くしていたのを見て、後ろからキョウが抱き着いてくる。
まるで、幼子が友達を遊びに誘うような口調で。
……その呼び方、新しいですね?
なんて、突っ込む気にも今はなれない。
「眉間に皺、寄ってるよ」
キョウの指先が、私の眉間に触れた。
「知ってます」
小さな声でそう答える。
なにせ、ソファの上で背中を丸めて黒い子猫が幸せそうに眠っているのだ。
これから捨てに行くはずだったのに。
ああも幸せそうに眠られていては、さすがにそれは……
どうかと思っている端から、悪魔が囁いた。
「邪魔だったら蹴り上げようか?」
これが本気なので怖ろしい。弱者に対する思いやりってものは、持ち合わせていらっしゃらないのかしら?
まぁ、そんなもの、持ち合わせて無いんでしょうけど。
夕食の皿を片付け終えた私が、リビングに戻って立ち尽くしていたのを見て、後ろからキョウが抱き着いてくる。
まるで、幼子が友達を遊びに誘うような口調で。
……その呼び方、新しいですね?
なんて、突っ込む気にも今はなれない。
「眉間に皺、寄ってるよ」
キョウの指先が、私の眉間に触れた。
「知ってます」
小さな声でそう答える。
なにせ、ソファの上で背中を丸めて黒い子猫が幸せそうに眠っているのだ。
これから捨てに行くはずだったのに。
ああも幸せそうに眠られていては、さすがにそれは……
どうかと思っている端から、悪魔が囁いた。
「邪魔だったら蹴り上げようか?」
これが本気なので怖ろしい。弱者に対する思いやりってものは、持ち合わせていらっしゃらないのかしら?
まぁ、そんなもの、持ち合わせて無いんでしょうけど。