魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
ふぁさり、と、私の背中に服が掛けられる。
「風邪引くよ?」
私の耳に注がれたのが、一体、誰の声だったのか。
もう、何もかもどうでも良くて。
唇を動かす力さえ奪われていた私は、引きずられるままにそのまま眠りに落ちていった。
「可愛いなー、僕もこんな人間の彼女欲しいなー。
ねぇ、キョウさん、貰っていい?」
無邪気な声が近くで響く。
「駄目」
こちらは冷たい低い声だ。
「ケチだなー、減るもんじゃないし」
「減るさ。まずお前のそれでなくても残り少ない寿命が」
「あれ?
キョウさんってそこまで分かるの?
魔界の方だとは思ったんだけど、もしかして……」
「ここに居たいんだったらそれ以上詮索しないほうがいい」
「ふぅん。
それにしても、わざわざ、彼女が自分のモノだって見せつけるためにここまでヤる?
そこらへんのおざなりなアダルトビデオなんて、十分上回っていた気がするけどね。
僕がお年頃だったらこれだけで、何日も一人でイけるね。
それに、可愛い彼女、気を失ってるじゃない?」
ええっと、そこの可愛い声のキミ、今なんて?
男同士の会話ってこんなモンなの?
「それは……」
だから、そんな会話が耳に入った気もするけど。
それは夢かもしれなくて。
だけど、たとえ夢でもなんとなく、最後の言葉が聞けなかったのが少しだけ残念な気がした。
「風邪引くよ?」
私の耳に注がれたのが、一体、誰の声だったのか。
もう、何もかもどうでも良くて。
唇を動かす力さえ奪われていた私は、引きずられるままにそのまま眠りに落ちていった。
「可愛いなー、僕もこんな人間の彼女欲しいなー。
ねぇ、キョウさん、貰っていい?」
無邪気な声が近くで響く。
「駄目」
こちらは冷たい低い声だ。
「ケチだなー、減るもんじゃないし」
「減るさ。まずお前のそれでなくても残り少ない寿命が」
「あれ?
キョウさんってそこまで分かるの?
魔界の方だとは思ったんだけど、もしかして……」
「ここに居たいんだったらそれ以上詮索しないほうがいい」
「ふぅん。
それにしても、わざわざ、彼女が自分のモノだって見せつけるためにここまでヤる?
そこらへんのおざなりなアダルトビデオなんて、十分上回っていた気がするけどね。
僕がお年頃だったらこれだけで、何日も一人でイけるね。
それに、可愛い彼女、気を失ってるじゃない?」
ええっと、そこの可愛い声のキミ、今なんて?
男同士の会話ってこんなモンなの?
「それは……」
だから、そんな会話が耳に入った気もするけど。
それは夢かもしれなくて。
だけど、たとえ夢でもなんとなく、最後の言葉が聞けなかったのが少しだけ残念な気がした。