魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
11.ホストクラブにて
ジュノが勤めているホストクラブに辿りついた。
ちょっと暗めの慣れない雰囲気に足が止まる。
店の外には写真が張ってある。
私はジャックから手を放してそれをまじまじと見つめた。
ナンバーワンホストの咲夜。
やや長めの黒髪、その間から鋭い瞳を覗かせている。
眉間に皺を寄せ気味なのは、そういう厳しい表情が好き、だからだろうか?
いかにも、俺ってSですけど何か?
的な。俺様っぽい雰囲気を醸し出している。
残念なのは、こんな中途半端な俺様男を見ても、何も思わなくなった私の気持ちだ。
この程度じゃ全然……、なんて。
咲夜って人も女子高生には思われたくはないに違いない。
私だってキョウを見てなければこんな風に思わなかったのに。
と、何故か少しだけ切なさを噛み締めてみる。
ナンバーツーがエイイチロウ。
……え、エイイチロウ?
もしかして、まだ二時間ドラマの探偵もどきを引きずってらっしゃいますか?
えーっと、写真から見て、ジュノだよね?
茶色い柔らかそうな髪に、子犬を思わせるような瞳。
アイドル然としたキュートな笑顔が、母性本能をくすぐるタイプに違いない。
それにしてもエイイチロウって。
なんて、ホストらしからぬネーミング。
いくら本人が希望したからって、店の人が止めてあげるってこともできたでしょうに。
私は肩を竦める。
ちょっと暗めの慣れない雰囲気に足が止まる。
店の外には写真が張ってある。
私はジャックから手を放してそれをまじまじと見つめた。
ナンバーワンホストの咲夜。
やや長めの黒髪、その間から鋭い瞳を覗かせている。
眉間に皺を寄せ気味なのは、そういう厳しい表情が好き、だからだろうか?
いかにも、俺ってSですけど何か?
的な。俺様っぽい雰囲気を醸し出している。
残念なのは、こんな中途半端な俺様男を見ても、何も思わなくなった私の気持ちだ。
この程度じゃ全然……、なんて。
咲夜って人も女子高生には思われたくはないに違いない。
私だってキョウを見てなければこんな風に思わなかったのに。
と、何故か少しだけ切なさを噛み締めてみる。
ナンバーツーがエイイチロウ。
……え、エイイチロウ?
もしかして、まだ二時間ドラマの探偵もどきを引きずってらっしゃいますか?
えーっと、写真から見て、ジュノだよね?
茶色い柔らかそうな髪に、子犬を思わせるような瞳。
アイドル然としたキュートな笑顔が、母性本能をくすぐるタイプに違いない。
それにしてもエイイチロウって。
なんて、ホストらしからぬネーミング。
いくら本人が希望したからって、店の人が止めてあげるってこともできたでしょうに。
私は肩を竦める。