魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】
エイイチロウはとん、と乾いた音を立ててグラスをテーブルに置いた。
「そのまま、ユリア様は一生を終えるんですよ。
そして、また、輪廻転生の旅に出る」
「キョウは?」
「もちろん、また、アナタを探すでしょう。今までのように、必死に」
私の緊張なんて冗談みたいに、さらりと。
なんでもないことのようにエイイチロウが言う。
「必死って」
「読んで字の如くですよ」
なんか、その台詞さっきもききましたが。
……もしかして、そのフレーズはただのお気に入りですか?
でも、その時すうっとエイイチロウの瞳が黒くなったのを私は見逃さなかった。
彼の心の体温が下がった―つまり、常温になった―ということだ。
私は無意識にごくりと生唾を飲む。
「必ず死なせるんです、相手を」
た、多分。
その必死って言葉の解釈、間違えてると思いますが……。
でも、私はそう軽口を叩くことが出来なかった。
エイイチロウの瞳は、過去の映像を見ているかのように、遠くを見ていたからだ。
「そのまま、ユリア様は一生を終えるんですよ。
そして、また、輪廻転生の旅に出る」
「キョウは?」
「もちろん、また、アナタを探すでしょう。今までのように、必死に」
私の緊張なんて冗談みたいに、さらりと。
なんでもないことのようにエイイチロウが言う。
「必死って」
「読んで字の如くですよ」
なんか、その台詞さっきもききましたが。
……もしかして、そのフレーズはただのお気に入りですか?
でも、その時すうっとエイイチロウの瞳が黒くなったのを私は見逃さなかった。
彼の心の体温が下がった―つまり、常温になった―ということだ。
私は無意識にごくりと生唾を飲む。
「必ず死なせるんです、相手を」
た、多分。
その必死って言葉の解釈、間違えてると思いますが……。
でも、私はそう軽口を叩くことが出来なかった。
エイイチロウの瞳は、過去の映像を見ているかのように、遠くを見ていたからだ。