もう一度君に恋をする
静かに箸をお皿の上に置いた。
お兄ちゃんはチラッと私を見たけど、私は紀香ちゃんを見た。
「私ね、将太とは別れたの。」
「えっ?」
すごく驚いた顔をする紀香ちゃん。
「私がね…悪いんだ。」
「そうなの?」
「私、他に好きな人が出来たの。」
「で、別れたの?」
「うん。」
「その好きになった人とはどうなの?」
「まだ付き合ってないよ。」
「まだ?」
「向こうは彼女居るから。」
「…そうなんだ。」
私が淡々と話をするもんだから、紀香ちゃんは更に驚いていた。