もう一度君に恋をする
プルルルル、プルルルル
『はい?』
「私だけど、今大丈夫?」
『うん、大丈夫だよ。』
「今日ね、お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女とご飯食べに行ってきたんだ。」
『貴弘くん、元気?』
「元気だよ。
なんかね、お兄ちゃんと彼女見てたら雄大の声が聞きたくなっちゃったの。」
『そうだったんだ。』
声だけじゃなく、本当は雄大の顔も見たい。
でも、もう夜も遅いし会えるわけがない。
一瞬の沈黙の後、
「…会いたい。」
『うん…俺も。』
確かに私達の気持ちは同じだった。