もう一度君に恋をする


「もうこんな時間だし会えるわけないよね。
ねぇ雄大、いつ会える?」

『明日は大丈夫だよ。』

「本当?
じゃあ明日会おうね。」

『おう。』


電話を切った瞬間は寂しさが残るけど、明日になれば雄大に会える。


それだけで今日は我慢出来る。


そろそろ寝ようかと思っていたら、コンコンとノックする音が聞こえた。


「はい?」

「チロ、もう寝る?」


ドアを開けひょこっと顔を覗かせたのは紀香ちゃん。


「うん、寝ようかと思ってた。」

「ちょっと話しない?」

「いいよ。」


紀香ちゃんがベッドの前に腰を下ろし、私もその横に座る。
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