もう一度君に恋をする
私はそっちに釘付けになっていた。
その女の子は、前に1度映画館で見た事がある彼女だった。
どうして彼女と一緒に居るの?
彼女の誘いは断ったって言ってたじゃない。
ギュッと心臓を鷲掴みされたように苦しくなった。
見つめ合い固まる私と雄大。
「雄大?どうしたの?」
そんな雄大を不思議そうに見ながら彼女は私に視線を向ける。
私と彼女の視線がバチッと火花を吹いたように合った。
「チロ?もしかして…?」
さーちゃんが心配そうに私の顔を覗き込み、私は軽く頷く。
「さーちゃん、ごめん!」
さーちゃんをその場に残し私は駅から走り去った。