もう一度君に恋をする
散々、3人に冷やかされながら帰宅した私はリビングに入るなり、
「ねっねっねっ!
お母さん、三田雄大って覚えてる?」
夕飯の準備をしている母に駆け寄った。
「三田雄大?…誰だっけ?」
「ほら、小学校の時に私がしょっちゅう遊んでた子!」
母は一瞬眉を寄せて、ポンッとひらめいた顔をした。
「あ〜!雄大くんね。
道路挟んで向こうの社宅に居た。」
「そうそう!」
雄大は引っ越すまでお父さんの会社の社宅に住んでいた。
私は団地に住んでいて、私達の家と家は細い道路を挟んで向かい合っていた。