もう一度君に恋をする
『ううん、いいんだよ。
それより、チロ大丈夫?』
「うん、大丈夫。」
大丈夫ではないけど、気丈に振る舞う。
『また遊ぼうね。』
「うん、じゃあまたね。」
少しだけ話をして電話を切った。
花火大会から3日後、私は雄大の家に行っていた。
「はぁ、俺ちょっと休憩。」
「じゃあ私も。」
いつものように受験勉強をしていた。
少し距離を置いた方がいいのかとも思ったけど、心は雄大を求めていた。
「夏休みが終わる前に、ちょっと遠出しない?」
「いいけど、何処に?」
「内緒。」
「楽しみにしてるね。」