もう一度君に恋をする


『ううん、いいんだよ。
それより、チロ大丈夫?』

「うん、大丈夫。」


大丈夫ではないけど、気丈に振る舞う。


『また遊ぼうね。』

「うん、じゃあまたね。」


少しだけ話をして電話を切った。


花火大会から3日後、私は雄大の家に行っていた。


「はぁ、俺ちょっと休憩。」

「じゃあ私も。」


いつものように受験勉強をしていた。


少し距離を置いた方がいいのかとも思ったけど、心は雄大を求めていた。


「夏休みが終わる前に、ちょっと遠出しない?」

「いいけど、何処に?」

「内緒。」

「楽しみにしてるね。」
< 132 / 201 >

この作品をシェア

pagetop