もう一度君に恋をする
私達は笑っている。
この前の事はお互い口には出さずにいた。
「そろそろ帰ろうかな。」
「送ってくよ。」
「まだ明るいから大丈夫だよ。」
「いや、バス停まで送る。」
「ありがとう。」
今日も沢山勉強をして、私は雄大の家をあとにした。
近くのバス停まで送ってもらい、乗り換えのバスターミナルに着くとケータイが鳴った。
画面には知らない番号が表示されている。
「…もしもし?」
『私、雄大の彼女なんだけど。』
ドキッとした。
もちろんその声に聞き覚えがある。
『ちょっと今から会えない?』
「今から?」