もう一度君に恋をする


『千尋、近いうちにちゃんと話がしたいんだけどいいかな?』

「…うん。」


会う約束をして電話を切った。


“ちゃんと話がしたい”とはどういう事なんだろう?


やっぱり彼女とは別れられないって言うのかな?


眠れないまま朝を迎えた。


そして、雄大と会う日が来た。


いつもなら早く会いたいと思うのに、今の私は憂鬱だった。


待ち合わせ場所のカフェにはもう雄大の姿がある。


「早かったね。」

「あぁ。」


口数の少ない私達。


重苦しい空気が流れる。


「彼女の…体調はどう?」

「今は安定してる。」

「そう、ならよかった。」
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