もう一度君に恋をする
・傷付けた恋


まだ雪が少し残っている中、私は高校の卒業式を迎えた。


大学の合格通知は先日しっかりと受け取って、晴れやかな気分でこの日を迎える事が出来た。


いつもよりも早くに学校へと向かい、さーちゃんや真実、他の友達と写真を撮ったり話に花を咲かせていた。


「チロ!」


不意に呼ばれ教室の入口へと目を向けると、そこには将太の姿。


「ちょっといいか?」

「あっ、うん。」


私は将太のいる廊下へと向かった。


将太とは別れて以来話すのは初めて。


「どうしたの?」

「ちょっと話したいなって思ってさ。」
< 158 / 201 >

この作品をシェア

pagetop