もう一度君に恋をする
・傷付けた恋
まだ雪が少し残っている中、私は高校の卒業式を迎えた。
大学の合格通知は先日しっかりと受け取って、晴れやかな気分でこの日を迎える事が出来た。
いつもよりも早くに学校へと向かい、さーちゃんや真実、他の友達と写真を撮ったり話に花を咲かせていた。
「チロ!」
不意に呼ばれ教室の入口へと目を向けると、そこには将太の姿。
「ちょっといいか?」
「あっ、うん。」
私は将太のいる廊下へと向かった。
将太とは別れて以来話すのは初めて。
「どうしたの?」
「ちょっと話したいなって思ってさ。」