もう一度君に恋をする
話に夢中になってしまい、気付けば1時間も話してしまった。
『なぁ千尋?
また連絡してもいいか?』
「うん、いいよ。」
『じゃあ、またな。』
「うん、またね。」
本当はもっと話していたかった。
でも、また連絡してくれるって言ってくれたから、これっきりじゃない事を願おう。
電話の中で色んな話をしたけれど、私も雄大もお互いに恋人が居るかは聞かなかった。
どうしてなんだろう?
聞きたくなかったし、聞かれたくなかった。
ほんの少し前まで雄大と話していたケータイを握りしめていると、
聞き慣れた着信音が響いた。