もう一度君に恋をする
私は急いで帰り支度をする。
「チロ?
どうしたの、そんなに急いで。」
真実に話しかけられ、手を止める事なくカバンに荷物を詰めていく。
と、言っても教科書はロッカーに置きっぱなしだし、カバンに入れるのはお弁当箱と化粧ポーチぐらい。
「ちょっと用事があるんだ。
ごめん、急いでるからまた明日ね。」
私は勢いよく教室を飛び出した。
隣の教室の前を通った時、さーちゃんに声をかけられたけど、それにも適当に返しバス停へと走る。
バスに乗り、向かう先は街。
こんな日に限って道路工事をしているのか渋滞だった。