もう一度君に恋をする
私達はずっと飽きる事なく話に夢中だったけど、お互いの恋愛話を聞く事はなかった。
なのに…
「あれ?三田くん?」
不意に声をかけられ、私達はそちらを向く。
私の知らない女の子が立っていて、でも雄大はその子を見て一瞬嫌そうな顔をした。
「麻衣…と一緒じゃないんだね。」
チラッと私の顔を見たその子は、そう聞いてくる。
けれど、雄大は不機嫌そうにその子を見ていた。
「じゃあ、学校で。」
その子はそれだけ言うとさっさといなくなってしまった。
さっきまでは楽しく話をしていたのに、重苦しい空気が流れる。