もう一度君に恋をする


私達はずっと飽きる事なく話に夢中だったけど、お互いの恋愛話を聞く事はなかった。


なのに…


「あれ?三田くん?」


不意に声をかけられ、私達はそちらを向く。


私の知らない女の子が立っていて、でも雄大はその子を見て一瞬嫌そうな顔をした。


「麻衣…と一緒じゃないんだね。」


チラッと私の顔を見たその子は、そう聞いてくる。


けれど、雄大は不機嫌そうにその子を見ていた。


「じゃあ、学校で。」


その子はそれだけ言うとさっさといなくなってしまった。


さっきまでは楽しく話をしていたのに、重苦しい空気が流れる。
< 48 / 201 >

この作品をシェア

pagetop