もう一度君に恋をする
「ねぇチロ。
例え彼氏がいても他の人が気になるって全然おかしい事じゃないよ。
でも、後悔だけはしないでね。」
「…さーちゃん。」
ニコッと優しい微笑みを向けてくれるさーちゃんを見て、さーちゃんが軽蔑していると思った自分が恥ずかしくなった。
そして、さーちゃんに話を聞いてもらった事で少しだけ心が軽くなった気がする。
『たまには昼一緒に食わない?』
いつものように、夜バイトが終わった将太から電話がきた。
「いいよ。」
『久しぶりだよな。』
「そうだね。」
将太には私の気持ちが揺らいでいる事に気付かれちゃいけない。