もう一度君に恋をする


気にしないように、気にしないようにと思っていても、背中に耳が付いてるかのように2人の会話が聞こえてくる。


「映画の後はどうする?」

「飯だね。」

「雄大は何食べたい?」

「俺は何でもいいよ。」

「私、パスタがいいな。」


彼女の声が耳に残る。


雄大が彼女と一緒に居る姿なんか見たくなかったし、2人の会話も聞きたくない。


何でこんなにも気にしてしまうんだろうと思うけど、やっぱりそれは雄大と将太の間で揺れ動いているからなのかな。


とにかく今は早くこの場から逃げたくて、私は将太に向かい合う。


「ちょっとごめん。
トイレ行きたくなったからここ頼んでいいかな?」
< 65 / 201 >

この作品をシェア

pagetop