もう一度君に恋をする
「おう、わかった。」
そして私はトイレの方へと向かって歩きだす。
トイレへと向かったところで、また雄大と彼女が一緒に居る姿を見るだろう。
あの2人も映画を観に来てるんだから。
同じ映画じゃない事を願いつつ、私は将太の元へと戻った。
「チロ、もう中に入れるみたいだけどどうする?」
「じゃあ入ってようか。」
チラッと周りを伺うが、雄大達が視界に入ってくる事はなかった。
椅子に座って将太と話をしながらも、私は雄大の事が気になって仕方ない。
せっかく観たかった映画も真剣に観る事なく終わってしまった。
「チロ、どうした?」
「えっ?」
お昼ご飯を食べている時、ふいに将太に問いかけられる。