もう一度君に恋をする
「あっ、私行くね。」
景子はバイトの時間が迫っていて先に帰った。
続いて真実も彼氏と会うという事で帰っていった。
残ったのは私とさーちゃん。
氷が溶けて少し薄くなったジュースをストローで掻き混ぜていた。
「ねぇ、チロ。
あの人の事はどうなったの?」
さーちゃんの問いかけに私は黙って首を横に振る。
「2人で会った日以来、連絡取ってない。
偶然ね、彼女と一緒に居るとこ見ちゃったんだ。」
「マジ?」
「私も将太と一緒に居たんだけど、お互い知らないフリしてさ。」
「彼氏彼女が居たら声かける事も出来ないよね。」