もう一度君に恋をする


だってそこには、もうかかってこないと思っていた“雄大”と表示されていたから。


「ちょっとごめん。」


私は急いで部屋を出て静かな場所を探す。


一つ深呼吸をして通話ボタンを押した。


「…もしもし?」

『千尋?
いきなりごめんな。
…今から会えないかな?』

雄大からの突然の誘い。


「…いいよ。」


私は会いに行く事に決めた。


待ち合わせ場所を決め私は部屋に戻り、みんなに“急用が出来た”と嘘をついてカラオケをあとにした。


会いたい気持ちが後押しして、自然と歩く速度が上がる。
< 72 / 201 >

この作品をシェア

pagetop