もう一度君に恋をする
いつも“友達、友達”と心の中で唱える。
学校帰りもよく会うようになっていた。
「ちょっとごめん。」
一緒に居る時、雄大のケータイが鳴ると席を離れる事は何度もある。
きっと彼女からなんだと思う。
その度に私の心は苦しくなる。
けれど、私達は“ただの友達”。
そう自分に言い聞かせていても、私にはやっぱり無理なんだ。
好きという気持ちが溢れそうになる。
最近の私は将太と会う時間も作らず雄大との時間を作ろうとしていた。
「チロ、たまには一緒に勉強しないか?」
休み時間、将太が私の教室に来た。