もう一度君に恋をする


「違っ…」

「違わねーよ!」


私の言葉を遮り、将太が大声を出す。


「お前はそんなつもりなかったかもしれないけど、年末辺りからヘンだったぞ。
一緒に居てもつまんなそうにしてたりため息ついたりして。」

「………」


何も言えなくて、こんな時なのに涙が出てくる。


泣いてしまったら事実だと認めてしまう事になるじゃない。


「本当の事言って。
じゃないと、俺惨めじゃん。」

「…将太。」


ごめんなさい、ごめんなさい。


私が全部悪いんだ。


将太がこんなにも悲しそうな顔をしているのを初めて見た。
< 82 / 201 >

この作品をシェア

pagetop