もう一度君に恋をする


夜になると少し肌寒さを感じるけれど、私達はバス停の近くにあるベンチに座った。


「ねぇ、雄大と彼女はいつから付き合ってるの?」

「いきなりだね。」


私が彼女の話を聞く事はなかったし、雄大も話そうとはしなかった。


でも何となく聞いてみたくなったんだ。


「1年生の時からだよ。」

「じゃあ、もう2年になるの?」

「うん、来月で。」

「長いね。」

「そうかな?
千尋は、彼氏といつから?」

「………」


私は将太と別れた事をまだ雄大に言っていない。


「ごめん、言いたくないなら言わなくていいよ。」
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