もう一度君に恋をする


家に近付くと誰か立っているのが見えて、私は不審に思いながら足を進める。


「おかえり。」

「えっ!?どうしてここに?」


家の前に立っていたのはなんと雄大だった。


「ケータイに電話したんだけど繋がんなくて来た。」


そう言われ慌ててケータイを見ると充電がなくなり電源が切れていた。


「充電切れてたわ。」

「ドジだな。
千尋、誕生日おめでとう。」

「ありがとう。」


とりあえず私は雄大を家の中へと案内した。


「誕生日なのに普通に帰宅?」

「うん…。」


本当は雄大からの連絡を待っていたなんて、言えない。
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