虹が架かった後は
虹が架かった後は
雨が上がった昼下がり。
『直くん虹見えるかなあ?』
『さあ?』
お前は虹に興味がないのか!!
と言いたくなるような
素っ気ない直くん。
それでもあたしは
お構い無く直くんに話しかける。
『ねぇねぇ、虹って何色あると思う?』
『さあ…?』
やっぱり素っ気ない直くん。
つまんないの…
少ししょんぼりするあたし。
『遥ー…』
あたしの名前を呼ぶ直くん。
『何?』
『虹と俺どっちが好き?』
直くんから思いもよらぬ質問。
もちろんあたしの答えは
『直くん。』
『知ってる』
(俺虹あんま好きじゃねえ。)(何で?)(だって遥虹しか見なくなるもん。)