CornPotage【短編集】
「待って!!!!」
振り返ると缶が飛んできた
私は慌てて缶をキャッチした
男の人はニコッと笑う
「俺のお詫び。温かくないけど…。」
「あっありがとうございます。」
男の人はまたニコッと私に笑いかけてから、
自販機の鍵を開け、缶を摘めた
男の人から受け取った缶は
温かくはなかったけど
ぬくもりを感じられた
私は缶を開け
飲んでみた
「まずっ!」
当たり前か…
私は飲むのを止め
両手で缶を包み込んだ
あの人が握ったぬくもりを
ほんのりと感じながら…