CornPotage【短編集】
ラシドの世界は、
私の予想とほぼ一致した。
一面花畑で遠くの方に大きなお城が見えた。
「天華さん、つきましたよ。」
ラビンは微笑んだ。
さっきも思ったが、とても寂しく懐かしい感じがした。
私はラビンに聞きたかったことを思い切って聞いてみた。
「ラビン、あなたは何者なの?」
ラビンは悲しい顔をした。
「天華さん、やはりお忘れになってしまったのですね・・・。
これからお城に向かうので、きっとそのときおわかりにでしょう。」
やっぱり?
私は心の中でラビンに問いかけた。
本当にラビンは何者なのだろう?
私と昔会ったような言い方だったけど・・・・・・。
それに、どうしてお城に行くとわかるのだろう?
お城に一体何があるのだろう?
さっきのラビンの言葉で謎がさらに深まった。
「天華さん、お城に向かいましょう。」
私は謎を知るために、ラビンといっしょにお城に向かった。
お城は見るたびに迫力が増していった。
お城に着いたら、もう首を真上に上げないと城全体が見えないぐらいだった。
私はその迫力で体が震えた。
しかし、ラビンに連れられてお城の中に入ると一瞬のうちに震えが止まった。
なんと、服を着た沢山の動物たちが一斉に私たちを拍手で迎えてくれた。
しかも、ラビンと一緒で2本足で立っている。
「天華さん、こんにちは!お久しぶり。」
「天華さん!また一緒に遊んで!」
動物たちが私を呼んでいる。
私は何が何だか分からなくなってきた。