CornPotage【短編集】
「えっと、桜井くんの席は涙水さんの隣です。」
陣樹がこっちに来た。
とてもニコニコしている。
陣樹は新品の椅子に座った。
「<良い日>の意味分かった?この事だよ?」
そうか、<良い日>の意味はストーブでもなく
陣樹が転入して来たことか。
「昨日、学校に挨拶に行った帰り道が分かんなくなっちゃって
迷っていたら君にあったんだよ。
植物が欲しいって言ったから学校に行くとき通った野原を思い出したんだよ。
家に行く道も思い出した。
君のおかげだよ?ありがとうね。
それと、さっき注意してくれて、ありがとう。
俺も嫌だったから。
やっぱり、落ちこぼれじゃないじゃん。」
「いや、それは偶々言っちゃった言葉なんだ。本当に落ちこぼれなの。」
「だったら、直せばいいじゃん。
そうすれば、いじめられないし。」
「そうだね。」
陣樹が知らないうちに、私の救世主なっていた。