CornPotage【短編集】
「この子、具合が悪いみたいなんです。
まだ保健の先生がいないので帰ります。」
陣樹、Nice!何とか誤魔化せた。
「具合が悪いならいいが・・・。桜井くんは戻りたまえ。」
ヤバイっ!一人じゃ探せないのに・・・。
そうだ!バタッ。私は倒れた。
もちろん、校長先生を説得させるための演技。
陣樹も私の演技の事を気づいたみたい。
さすが陣樹、鋭いや。
「ああ、早く看病しないと・・・。校長先生お願いします。
この子、一人で帰るには危なすぎます。許可をください。」
陣樹は凄い説得力だ。たくましい。
「分かった。お大事にな。」
陣樹は私をおんぶして、校門を出た。
おんぶはさすがに恥ずかしかった。
学校が見えなくなった所で陣樹は私を下ろした。
そして、二人ではしゃいだ。