鳥籠
「話して」

「嫌だ」

「話して・・・」

「絶対に嫌だ」

「お願い話して!」

「嫌と言ったら嫌だ!!」

「・・・どうして」

6階の444号室、ここは数字的に嫌な場所。

死を迎えている病人などがいる病室だ。

444号室にいるの顔の似た2人の少年だけ。

どうやらもめているようだ。

「僕にも言えない?どうして!僕らは2人で1人だったじゃないか!!」

怒鳴り声が響く。
 
その声を響かせたのが、頬に大粒の涙を流しながらベットに寝転がっている少年の方。

それをただ申し訳なさそうに見つめながら、ベットの横に立っているもう1方の少年。

「できない、俺には話せない」

顔が良く似た2人は、今どちらとも同じ悲しい顔をしている。

だが良く見ればベットに寝転がっている少年の方は、絶望感に耐え切れず絶望している苦しがっている表情。

もう1方は、まるで死んでいるかのように冷めた表情だ。

「どうしてさ、僕ら仲良しだったじゃないか。裏切り者め、裏切り者め」

ベットを涙でどんどん濡らしながら、少年はずっと泣いている。

そしてまた、もう1方の少年は呆然と立っているだけ。

時間が止まった様子みたいだ。

そんな間に、窓から1枚の葉が入ってきた。
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