ポストのお兄さん
「・・・・誰がいったの・・・・?」
「私が行きたいっていったの・・・・」
「・・・・・・・いってらっしゃい・・・」
意外にもお母さんは承諾してくれた。そうか、小さい頃に波にでもさらわれたからそう言っていたのか・・・そう思った。危険だ・・・そう言っていた理由が分かった。
「んじゃ行ってくる」
「・・・はい・・気を付けてね」
私はブーツを履き、玄関から出た。
外はまだ肌寒く、マフラーがないと冷えるような日だった。
「山都さんもこんな寒い日に海に行くなんてビックリしただろうな・・・」
私は家の前で今日何をしようか考えながら山都さんを待っていた。