ポストのお兄さん
そうだよ・・・・迷子になって私は1人で泣いていたんだ。
「そう・・・それでね。知らない男の人に話しかけられたんだ」
「男の人・・・?」
「そう。私ね、分かったんだ。このままじゃ危ないって」
危ない・・・そう分かっていたのに・・・・
”やめてよ!!!!”
ふりほどけない手。大きな手で塞がれる口。
気持ち悪かった。
「そ・・・・それで・・抱きかかえられて・・・車の中で・・・・レ・・」
最後を言おうとした時、山都さんは私の唇を手で塞いだ。
「もう言うな・・・・・分かったから・・・」
そう言う山都さんの手は震えていた。
私は涙が出てきた。自分では抑えられないほど・・・