彼女の事情

「…ちょっと、先輩?」

話しかけると、先輩はびくっと肩を震わせた。

なに??
ほんとにどうしたんだよ…


「なっ奈緒、ちゃん。な、何?」

完璧目を合わせようとしない。
イラッとくるんですけど。

「先輩…キモチワルイですよ?」

「は、はあぁぁっ!?何でっ?どこがっ??」

あ、先輩自分で見た目がキモチワルくは無いこと自負してんだ…

「だって、あたしのことちらちら見たと思ったらうつ向いてブツブツ言ってるし、あたしと目ぇ合わせようとしないし?」


明らか、ギクッとする先輩。
普通にばれてますから。


「っ…!いやぁ~そーでも無いと思うよ…?」

「言いたい事あんなら、言って下さいよ。…ほら、目、泳いでる。」




またうつ向く先輩。

いい加減イライラする。




< 20 / 40 >

この作品をシェア

pagetop