彼女の事情


先輩に切れそうになった瞬間。



先輩が顔を上げた。
今度はちゃんと目を見てる。

なぜか、耳が赤い。
……サルみたい…


「奈緒!!」

「?」

「足がだめっ…!」


は?
「…ぶっといって言いたいんデスか?」

「違うっ!…っ見えすぎ!!」

そう言ってまた下にうつ向く。


見えすぎ?
スカート短いってことか??
それで怒ってんのか…?

「…そんなにスカート短いですか?」

「…じゃなくて…」

??


先輩はうつ向いたまま続ける。
「足…太もも、見えるから。」


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