線香花火【短編】
まだ体力の戻ってない私にとっては、かなりキツい旅行だった。
私はやっとの思いで、おばちゃん家に辿り着く。
庭ではゴン太が不審者が来た!と思ったのか、かなり吠えている。
確かに不審者だよね……
ゴン太の声に気づき、おばちゃんが出て来てくれた。
「こらゴン太!!静かにしなね」
おばちゃんの怒鳴り声に、ゴン太はシュンとしながらおばちゃんを見ていた。
ボストンバック片手に汗だくで突っ立ってる私を見つけると、おばちゃんは
「よ~~来たね!!」
と迎え入れてくれた。
シュンとしたゴン太は、ゴン太専用の家に入って行った。
「ごめんね。ゴン太」