線香花火【短編】
おばちゃん辛く無かったの?


そんな私の問に、

「もちろん、悲しかったさ。あの時、私が力ずくでも行くのを止めたてたらって……何度も自分を責めたさね」

おばちゃんは、今の私よりも痩せこけてしまい床に臥せてしまった。

早くおじちゃんの元に行きたくて、生きる事をやめたんだって。


生きる事の意味が分からなくなり、ただ死を待つ生活。


でもある日、寝床から外を見ながら思ったんだって


「おじちゃんは私のこんな姿を見て、悲しむんじゃないか」って……


それから、おじちゃんの為に生きる事始めたおばちゃん。

おじちゃんは、生きる事の素晴らしさを教えてくれたんだって。

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