線香花火【短編】
5日後、手紙が届く。
「美弥ちゃん、手紙よ」
「ありがとう!!」
おばちゃんは、ニコニコしながら私に手紙を渡した
満面の笑みで手紙を受け取ると、大切に抱きしめていた。
そんな私を見ながらおばちゃんは聞く。
「美弥ちゃん、彼氏でしょ?」
「かっ、彼氏じゃないもん。ただの幼なじみだよ!!」
「怒るところを見るとまんざらじゃないねぇ?」
私は顔を真っ赤にして反論するけど、さすがおばちゃん何枚も上手だよ。
タジタジになってしまう。
「もうっ!!」
私は部屋に逃げ込んで封を開ける。
この瞬間が、すごくドキドキするんだよね。
純の手紙には、私を気遣う事ばかりが書いてあった。
相変わらず優しい純…
手紙の最後には、
『早く美弥に会いたい』
そう書いてあった。
私は、純にふさわしい女性になってるのかな?
もう頼らなくても生きていけるのかな?
ちょっとは強くなれたかな?
私も、本当は嬉しいし早く会いたい。
でも、まだちょっと怖いんだ……
純、心配ばかりかけてごめんね。