線香花火【短編】
再会
新幹線の中で、風呂敷を広げた。
ちょっと大きめのおにぎりが2つとおばちゃん特製の漬け物、そして封筒が入っていた。
私は封筒から手紙を取り出す。
そこにはおばちゃんの字で
『おばちゃんはいつでも美弥ちゃんの味方さ。だから、安心して前を向いて進みなさいね。しっかり生きぬくんよ』
私は泣きながらおにぎりを食べた。
おばちゃんの優しさで胸がいっぱいになる。
もう泣かないって決めたのに……
ずるいよ、おばちゃん……
頑張るから。
約束するね。
おばちゃん……宝物だよ。