線香花火【短編】
なんてタイムリーな奴!!!
私はびっくりさせようと、メールを返信した。
すぐに純から電話が来る。
―――ドキドキ
鼓動が速くなる。
私は急いでデッキに移動しながら電話を取った。
「もしもし、美弥?」
「純、久しぶりだね」
私はなるべく落ち着いて話す。
心地良い低音の声。
久々に聞く純の声が、まだ信じられない。
本当に純なんだね。
「帰って来るなら連絡しろよ!!!」
「じゃあ、今する。帰ってるよ」
「バカ美弥!!!」
「なんだとぉ~~バカ純!!!」
私達は笑い合った。
こんなに心から笑い合ったのって、本当に久々だよね。