線香花火【短編】
「美弥、おいで」
そう言ってテーブルに紅茶を置き、手招きする。
私は素直に布団から出て座布団に座った。
純は私に紅茶を渡しすと
「熱いからね」
そう言った。
純は受け取った私の腕を見て、又固まってるの。
私はそんな純に構わず、フーフーしながら紅茶を飲んだ。
「アチッ!!」
「ほら、言わんこっちゃない!!」
私は口を尖らせて
「だってぇ……」
純は私の頭を撫でながら聞いた。
「……今日もひどかったのか?」
「……そんなに…ヒドくは…」
「美弥、本当は?」
見つめてくる純の瞳に負けた私は、渋々認めた。
「……結構…」
純は無言で私を抱きしめてくれた。