【企】Anniversary
転校
楓も俺の態度を見て、いつもと違うと察した。


妙な沈黙が流れてる。


「楓さっ…?」


決して、綺麗とはいえない部室の机を、片付けながら楓は俺を見た。


動揺しているようにも見える。

多分…。


分かっていたに違いない。


「楓…来月、引っ越すのか?」

『ガタッ!!』


整理していた机が、定位置に置かれた時。


楓は……。


黙ったまま、頷いた。


俺の心の中に、物凄いストライクが落ちていった。
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