【企】Anniversary
野球と彼女
校舎から5分程、歩いた所にグランドがあった。


先輩達の腕を見込んで、伸び伸び練習出来るようにと!


学校側や父兄達の協力で造ってくれたグランド。


きっと俺達に夢を託したんだ。

そのおかげで夏休みは思い切り練習に励む事が出来たのに…。

俺の強引な強化練習についていけない!と去っていった仲間、でも夢は捨てれない思いを…。

俺は、宮原に話していた。


今の状況を把握したのは、日がすっかり消えた頃だった。


「ごめん!!話し過ぎた!」


そう、言うとなぜか?

宮原は、一つボールを掴んで、俺の前から離れて言った。


「諦めるの…!?優勝…したいんでしょ?」


そして。


俺に向かって、思い切りボールを投げたんだ!


「あっぶねー!!」


宮原が投げたボールは、俺の腹にストライクで当たった。


その時。


俺の中で、何かが落ちたんだ。
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