空色
その3日はなんとなくゆっくりしたい気分だったので、バイトも入れず、みゆとの約束もしなかった。


いきなり休みをとってしまい、毎日忙しくて休みの使い方を忘れてしまったオレにとって、少し苦痛ではあった。




「そういえば、藍の命日一回も行ってないなぁ……」


あれから……藍が死んでから3年、一度も藍の家にに行った事や、墓参りをした事はなかった。



………どれだけ忘れたつもりでも、死を受け入れたつもりでも、オレはその悲しみから逃れられなかった。



人間って、不便だよね?
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