空色
オレは周りに人がいることをわかっていたので、
耳元で小さく、でも藍には、藍にだけに聞いて欲しい一言を言った。


「好きだ……」


なぜだろう、この一言を言った瞬間、

世界が、

時間が、

何もかもが一瞬だけ、本当に、ほんの一瞬だけだけど、止まったような気がした。
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