恋愛〜先輩×後輩〜【完】
さっきの2人の会話を聞いて、ちょっとだけ気まずく感じてしまい、帰ろうと思った。
だけど…簡単には、そうさせてくれない。
「気まずい?」
「いえ、そんなことないです。」
「じゃあ、戻って来てよ。寒い」
「………。」
無言のまま、私は美咲先輩の隣へ戻った。
「俺は、隼人とは違うよ。」
「え?」
「好きな奴だからこそ、すぐには手出したくないと思う。」
「はい。」
「まっ、出したい気持ちがあるのは当然だけどさ。」
「はい。」
「何か…敬語やめない?壁を感じる。」
「はぁ…」
「だから、敬語、やめよう?うんって言って?」
「…うん。」
「よし。いい子。」
また、抱き締められた。
男って…本当によく分からない生き物だよ。