恋愛〜先輩×後輩〜【完】
「もう21時かぁ。
ってか、寒いなぁ〜。」
「もう、冬ですね。」
「だな。」
その時、美咲先輩の携帯電話が鳴った。
「はい。……おう。……」
あまり良い話ではなさそうな感じだ。
私は息を殺し、ただ下を向いて歩いていた。
「無理、だって俺、好きな奴いるし。
お前とはもう、よりは戻さないから!!」
元カノ…か。
誰にだって、過去はある。
私だって、彼氏という存在がいたこともあった。
「ごめんな。
ってか、リコちゃんちって親厳しくないの?」
「うちは…放任主義なんで。」
「俺んちも。子供には、全く興味ないみたいでさ。」
「そうですか…。」
「母親が再婚してさ、生まれたばっかの妹がいんだよ。」
「…え?」
「俺が17だから、17歳年下の妹ってこと。」