恋愛〜先輩×後輩〜【完】
バタバタと足音がしたと思ったら……。
「ミツル。やめろって」
「あぁ?大和か。
何だよ、今イイトコなんだよ。」
「だから、それをやめろって言ってんの。」
「はぁ?何で?」
彼が美咲先輩の方を向いたことによって、私は解放された。
でも、動くことができなくて。
涙を堪えるのに必死で、ずっと下を向いていた。
「大和の女?」
「あぁ。」
「何だよ、だったら最初から言えよな。
こんな可愛い子、こんなトコ連れてきたらあぶねぇよ。」
「あぁ。わりぃ。」
「いや、こっちこそ。
てっきり、ルミとより戻すもんだと思ってたからさ。
確認すりゃ〜良かったよな。」
ごめんな、リコちゃん
という言葉を付け加えて、彼はこの場から去っていった。