恋愛〜先輩×後輩〜【完】
うちのお母さんも…
あんまり家庭的なタイプではなくて。
そのせいで、寂しい思いをした時期もあったなぁ。
きっと、先輩だって似ている。
「手料理が食べたくなったら、いつでも来てくださいね。」
気付けば、そんな言葉を発していた。
「マジ?いいの?」
「はい。いつでも。」
「サンキュー!」
この日も、先輩は実家には帰らず、ココに泊まった。
明日は日曜日。
学校は休みなので、構わないと思ったので、何も言わなかった。
あんなにも、学校でカッコいいと騒がれている美咲先輩。
手の届かない存在だと思っていた。
むしろ、カッコいい人はみんなチャラチャラしていて、特定の女の子じゃ満足できないものだと、変にレッテルをはっていた。
でも、そんなことはないんじゃないか、と思えるようになった。