恋愛〜先輩×後輩〜【完】
でも…
そんなことを思ってしまう私は、都合が良すぎるんじゃないか。
「いいじゃん。
ヤらせてよ」
「は?」
「聞こえなかった?
ヤらせてって言ったんだけど。」
「………」
あれだけ同じ部屋にいても手を出してこなかった先輩。
あの事件があってから…
私のことを気づかい、大切にしていてくれた先輩が。
そんなことを言いだすなんて……
「行くの?行かないの?」
そんな冷めた顔をして、そんなことをサラッと言い放つ先輩に、少しだけ腹が立った。
「行きます」
一瞬、驚いたような顔をしていたけれど。
別に、いい。
どうにでもなれ。
こういう形で私を抱くということは…
私のことを、もう好きではないということ。
私もいい加減、フッ切らなきゃいけない。